須賀川市のいちご農家、横田農園さんにお邪魔しました
12月17日のテレビユー福島 げっきんチェック「畑にキテます」に出演しました。
福島県内の農家さんの畑を訪問して、作物の作り方や見分け方などを伺ってから、私が簡単な料理を畑でする番組です。
今回は須賀川市内でいちごを作っている、横田農園さんのハウスにお邪魔しました。
いちごの香りでいっぱいのハウス、いるだけで幸せ。
あと3日~4日したら、クリスマス需要のためにとんでもなく忙しくなるのだそうです。
その直前での中継でした。
いちごは品種ごとの差が大きい
リンゴの品種も多かったですが、いちごの品種もとっても多いです。
現在、積算登録数が250種類ぐらいだとのこと。
「西のとよのか、東のとちおとめ」と言われているように、気候の差のある西日本と東日本では栽培に適した品種が異なります。
なので甘さ・すっぱさ・赤さ・大きさの完成形は本当にそれぞれです。
だからもし「これうまい!」と思ういちごに出会ったら、ぜひ品種の名前を覚えておいたほうが、次にまたおいしいいちごに出会える確率は高いかも。
このサイトに、主ないちごの品種と写真がたーっくさん載ってます!
それぞれの品種名をクリックすると、断面図が載っているところが素晴らしい。
このあと書きますが、断面が赤くて完成のものもあれば、白いけどこれで完成形というものも。
同じ犬でもチワワと柴犬がいるように、いちごの理想形も品種ごとなのです。
foodslink.jp
栃木の気候によく似ている福島県は「とちおとめ」が主流です。
今回の横田さんが栽培しているいちごもとちおとめでした。
種…と思ってる粒々が果実です
番組内で触れたのはこんなこと。
- いちごは野菜の仲間。樹になるのが果物だから
- 種だと思っているのが果実。
- 実だと思っているのは果実を守るベッド
上の写真をよく見て頂くと、粒々が黄色のものと、真っ赤なものがあるのがわかりますでしょうか?
粒々は果実なので、これが真っ赤になっているのも熟しているからだそうですよ。
以前、別のいちご畑で撮った写真です。
若いいちごは、粒々(果実)が青い。
で、粒々が赤くなり始めてから…次にいちごの先端が赤くなっていきます。
先端の方が甘いよ!
いちごは先端の方が甘い!食べていてお気づきかもしれませんが、改めてもう一度。
ヘタと先端の糖度には差のある品種も多い中、横田さんの作るとちおとめはその差がすくなかったように感じます。
比較的白い首の部分までとっても甘くて、食べ終わった後は葉っぱしか残しませんでした。
横田さんの選ぶ、最高においしい苺はこれです
ぜひ拡大してみてほしい、横田さんが選んだ最高においしい苺はこれですよ。
- 完熟のいっぽ上をいくピンクっぽい白さ
- 実がパンパンに張って、粒粒たちの距離が離れている
- 粒々の終わりのところからヘタまでの長さが長い
- 頭がきゅっとくびれて全体的に細長い
こうなったいちごが、まず間違いなくおいしいのですって!
横田セレクトのものを中継前に1つ食べてみたのですが、本当においしい。
「甘いだけではなくて、酸味とのバランスがいいでしょう?」
「そしてコクがあるでしょう?」
と言われましたが、その通り。
平べったい甘さだけではなくて、とても立体感のあるいちごでした。
「今まで食べた中で一番おいしい」という人が続出。
目利きに選んでもらうと、こんなにも違うのかと感動しました。
なので私はあいた時間をだいぶ使って、横田さんに選び方をじっくりと教えて頂きました。
ちょっと量が多いので、後日別記事に分けたいと思います。
赤さと甘味は関係ない?品種による違いかも
最初から赤みの強いいちごの品種は、おいしそうと思えるぐらい赤くなりやすい。
でもその赤さが出たころまでに、おいしく育っているかは別問題。
実際、横田さんが選ぶ「これきっとすごくおいしいよ」っていういちごは、真っ赤すぎるものを避けていました。
「赤黒くなると違うんだー」
って、非常に落ち着いたトーンでご説明していただきました。
番組を見て頂いた方にしか伝わらなくて申し訳ないのですが、言葉は少ないながら非常に説得力のあるトーンなのです。
横田さんが見えている赤のグラデーションって、私が認識できている赤の種類よりとても多かったです。
同じような赤に見えていても、毎日赤い色を見続けている横田さんには、その違いが判ります。
ブログなのでなにかこの品種と色の違いがわかるものはないかな…と探していたらすばらしいブログがありました。
いちごの品種ごとの食べ比べの感想がとってもわかりやすい。
短文で、糖度の数字もついて、断面の写真もある。
これを一読すると、おいしさを感じるポイントも頭に入ります。
2007年3月3日午後2時から、イチゴの食べ比べ会へ行ってきました。 まるごと1個の写真、 半分に割った写真、 品種、産地、 外観、へたを除いた身の長さ、 コメント、 先端の糖度、へた付近の糖度 の順番で書いていきます。 6人で試食..
eguchiya.blog.so-net.ne.jp
2007年の記事ですから、いちご界はきっともっと進化していることを踏まえてお読みください。
一番おいしいのは2回目の収穫の時
今回の中継は今年1回目の収穫でしたが、最高においしいのは2回目の収穫のとき。
横田農園さんの2回目の収穫は…来年1月中旬ごろと予想されてます。
横田さんの作る&厳選するとちおとめは、ブランドいちご「あまえんぼう」として販売されていまして、全国に発送しているとのことでした。
ご興味のある方はぜひ!
有限会社 横田農園
〒962-0725
福島県須賀川市日照田字下屋敷4
電話:0248-79-3558/3405
FAX:0248-79-4305
メール amaenbo(a)palette.plala.or.jp
※ご注文は電話・FAX・メールにてどうぞ。
※(a)はアットマークに変えてください。
私はこの日、1パック550円で購入しました。
需要が最も高まる時期には1500円を超えることもあるとか。
お忙しい中、細かい見分け方をじっくり教えてくださった横田さん、お時間を割いてくださった農園の皆様、本当にありがとうございました。
【いちごが好きならこちらも是非!】