2015年の一日の塩分摂取量、目標は男性8g/女性7g
厚生労働省による日本人のナトリウム(食塩相当量)の目標量は、
2015年4月1日から、男性8.0g/日未満、女性7.0g/日未満に変わりました。
2024年現在は男性7.5g/日未満、女性6.5g/日未満と、さらに減っています。
この記事では、平成24年(2012年)のデータに基づくざっくりとした概要と、都道府県別の摂取量ランキングをご紹介します。
平成28年(2016年)調査に基づくランキングはこちらで記事にしていますので、どう変化したのか合わせてお読みくださいね。
2012年の食塩摂取量マップ結果は…
以下の図は「厚生労働省 健康日本21(第二次)分析事業 平成24年 国民健康・栄養調査結果について」よりお借りした平成24年の食塩摂取量マップですが、実現できている県はない!
男性で10g以下の県はなんと沖縄のみ。
女性で9g以下の県も、西日本の7府県だけでした。
平成24年(2012年)の結果
個別のもっと詳しいデータに基づいて、以下、男女別・県別ランキング形式で並び替えてみました。
平成24年:1日あたり平均食塩摂取量
政府統計のe-statの国民健康・栄養調査平成24年国民健康・栄養調査2012年から、第51表の食塩類摂取量の平均値(20歳以上、性・都道府県別、年齢調整)の表を基に作成しました。
平均年齢は56才です。
20歳以上:男性:一日当たり摂取量(単位:g)
順位 | 県名 | 摂取量 |
---|---|---|
1位 | 岩手県 | 12.9 |
2位 | 長野県 | 12.6 |
3位 | 山形県 | 12.4 |
4位 | 秋田県 | 12.3 |
5位 | 山梨県 | 12.3 |
6位 | 埼玉県 | 12.2 |
7位 | 千葉県 | 12.1 |
8位 | 福島県 | 12.1 |
9位 | 石川県 | 12.0 |
10位 | 栃木県 | 11.9 |
20歳以上:女性:一日当たり摂取量(単位:g)
女性は男性に比べて摂取量が少ないですが、これは女性が薄味好みというよりは、食べる量が少ないからではないかと予想しています。
順位 | 県名 | 摂取量 |
---|---|---|
1位 | 岩手県 | 11.1 |
2位 | 長野県 | 11.1 |
3位 | 埼玉県 | 10.5 |
4位 | 山形県 | 10.5 |
5位 | 山梨県 | 10.3 |
6位 | 秋田県 | 10.2 |
7位 | 千葉県 | 10.2 |
8位 | 宮城県 | 10.1 |
9位 | 群馬県 | 10.1 |
10位 | 石川県 | 10.1 |
「健康日本21」って聞いたことありますか?
「健康日本21」は、厚生労働省が主導する、国民の健康をみちびくような方向性や課題、目標などを設定する政府の方針です。
よく聞く「野菜1日350g」をはじめとして「受動喫煙をなくそう」「孤食を減らそう」などの目標はこの方針から始まっています。2023年に改訂されて、現在は第3次です。
その結果をまとめたものが「厚生労働省 健康日本21(第二次)分析事業 平成24年 国民健康・栄養調査結果について」で見ることができます。
細かいデータまでは見なくても、県別データに基づいたマップを見るだけでも、自分が思っている常識とちょっと違っているところが面白いです。
東北地方がこんなに太っているとは思いもよらなかった…
同じ調査結果の中の、野菜摂取量も県別ランキング形式にまとめました。
あなたがお住まいの県は、どのぐらい野菜を食べていますか?
野菜摂取量の県別ランキング|平成24年健康日本21・国民栄養調査から –
塩分摂りすぎ、家庭の食事が原因!
福島県では、2017年7月に食行動に関する調査の結果が発表されましたが、その分析結果がとても興味深いものでした。
福島県民の塩分摂取量については、
1)家庭での食事が原因
2)男性よりも女性が改善されていない
のだそうです。(詳しくは2017年7月14日の福島民友の記事を参照)
これまで、塩分摂りすぎの理由は
- ラーメンなど外食
- 惣菜など買って食べる食事
が大きな原因と思っていましたが、まさか家庭のごはんが原因とは驚きです。単に自炊すればいいものではないのですね。
減塩は、生活習慣病の予防などのほかに、
- 過剰な食欲を抑える
- 内臓への負担を減らすことでお肌がいきいきする
など、美容・美肌にも大事な役割を果たします。
おうちの味付けやドレッシングの使い方、ちょっと見直してみませんか?
家庭の食事でゆる~く続ける減塩の掟
簡単な減塩のポイントはいくつかあって
1)染み込ますよりかける→煮物より焼き物、焼きものより茹でもの
塩分が食品の表面に近いと、塩味を早く感じられます。特に噛まない人!食べるのが早い人に効果的です。
2)かけるものの食塩量を減らす
醤油よりポン酢
↓
ポン酢よりドレッシング
↓
ドレッシングに野菜などを混ぜてさらに薄めたもの
というふうに、かけるものをより素材に近くしていくことで、自然な味に舌が慣れていきます。
3)塩分を排出させる野菜を一緒に食べる
塩分排出といえばカリウム!カリウムがたくさん入った野菜を食べて出すのも大事。
詳しくは検索して調べてもらうといいのですが、ざっくり覚えるなら
夏野菜
緑の濃い葉物(ほうれんそう、小松菜、ニラ、大葉など)
と覚えると簡単です。
4)薬味やダシを効かす
塩分がなぜなかなか減らせないかと言えば、それはやっぱりお口に気持ちいい刺激だから。
なので、その刺激を別の刺激に置き換えてごまかしていけばいい。
- 薬味のピリリとした刺激
- 出汁の旨み
上手に使うと、ほんとに塩分減らせます!
糖尿病用の食事本を読むとけっこうおススメされている方法です。
薬味やスパイスは美容・健康にいい成分もたっぷり。
単に塩の置き換えだけではなくて、取り入れることが習慣化するとより美がこちら側に寄ってきます。
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ネットで調べれば何でもわかる時代ですが、トータルで生活に取り入れる行動にすることは、少し難しいのが現実です。
それは、知ることと行動することが違うから。
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