大根が余ってる?おろしてスープだよ!
七草粥の具材の一つにも入っている大根(スズシロ)。古くから体が弱った時には火を通した大根が食べられてきました。
大根が余ったら、冬に限らずおろしてスープやお味噌汁にいれよう!和洋問わず何にでも合って、低カロリー食材でかさましができて、胃にも負担がかからない。
今回はおなじみのオニオングラタンスープを、玉ねぎの代わりに大根・バゲットの代わりに大根と合わないわけがない油揚げを使って和風のグラタンスープを作りました。
2017年1月6日放送のテレビユー福島「げっきんチェック」の金曜日コーナー「野菜ビストロ|ナオトキッチン」で「和風グラタンスープ」としてご紹介しました。
和風グラタンスープの作り方
大根 4センチ~5センチ
コンソメ 小さじ1
ニンニク 半かけ
オリーブ油 少々
バゲット 1片(または油揚げ半分)
チーズ 大さじ2
1. 鍋にニンニクのみじん切り、オリーブ油を入れて温めておく。油揚げを焼いておく
2. 大根を皮ごとおろすかミキサーにかける
3. おろした大根を鍋に入れ、コンソメを加えて炒めるような温めるような程度に火を通す
4. 火が通ったら耐熱容器に移して、油揚げを載せてチーズをかけ、焦げ目がつくまで4分~焼いてできあがり
新年早々、コーナーを担当してくださるふみえさんから「これ家で作る!」とのお言葉頂きました!縁起がいい!
大根おろしの「胃へのやさしさ」をないがしろにするぐらいのチーズをかけることを私は否定しない(つーかやっちゃう。おいしいんだもん)。
もちろん油揚げではなくバゲットを使ってもおいしいです☆
大根おろし、ミキサーつかっていいの?
大根おろしとしてそのまま食べる時にはおろし金の方がいいけれど、スープに入れるならミキサーやフープロを使って構わないと思います。
ミキサーの弱点は、ものすごく細かくなるまでは繊維の壊れ方が均一ではないこと。ものすごく細かくなる=水分がたくさん出る、これが大根おろしとして食べたときの食感の悪さに影響します。でもスープなら、ね。
繊維・細胞を壊し切ったものは冷凍にも向いています。だからスープ用の大根おろしは冷凍してもいいので、ぜひ大根が余った~なんて干からびさせてしまう前におろしてしまおう、とご提案します。
大根の皮をむく?むかない?
大根は断面図を見ると、二層になっているのがわかります。だいたい4ミリ~5ミリぐらいのところまで、表面から続く一層目が続いている。
煮物など味を含めたいときにはやや部厚めに皮をむく必要がありますが、大根おろしなど繊維を壊して食べるものの時はそのままで大丈夫。厚くむいた皮は、捨てないできんぴらに加えてください。うちは家族が少なくきんぴらほど溜まらないので、千切りで味噌汁の具です。
大根の選び方・買い方・使い方
新鮮な大根は外見でわかります!
それは表面から水分が抜けておらずパリッと張っているもの。福島の名物野菜・布引高原大根を作っている小山さんからも、新鮮な大根はちょっとしたショックで表面が割れて傷つきやすいため「触るのはOKですがごろごろ転がさないでほしい」とリクエストが出ていました。
詳しくはこちらの記事をどうぞ
生産者の小山さんから教わった、布引高原大根の買い方
水分でぴっちぴちに張った大根が新鮮です。
食べておいしいのはひげ根のあとをチェックします。
ひげ根が少なくすーっと伸びてつるりとした表面のもののほうがムッチリ肉の詰まった大根。特にひげ根の跡がまっすぐに並んでいると、素直に育ったおいしいものなんですって。
葉付と葉なしがあれば葉付のものの方が新鮮です。古くなると自然と葉がぽろぽろ落ちてきます。ただし買ったらすぐ葉は落として!つけっぱなしだと、栄養が取られてスが入りやすくなります。
ほとんど水の大根の栄養のこと
大根はほぼ水分でできていて、カロリーも100gあたり18kcalと食べ応えのわりにとても低い野菜です。ニンジンや玉ねぎの半分以下、ジャガイモの3分の1以下。糖質も玉ねぎの約半分。オニオングラタンスープと入替えメニューにしたのはここが理由の1つ。
煮てもサラダでもどのようにしてもおいしい野菜ですので、ダイエットの味方にぜひ。
栄養を取りたいなら葉っぱの方を。葉は緑黄色野菜で、葉酸やカルシウムも豊富です。大根葉、という名前で葉っぱだけ売ってます。私は油揚げと炒め煮とか、ご飯と一緒に炊き込んで食べています。
大根おろしとしての栄養のことは以前こちらに書きましたので、合わせてお読みください。
大根のはなつ天然農薬「イソチオシアネート」のことです。
大根おろしは日本の元祖スムージーです:げっきんチェック「畑にキテます」第11回
まるごと一本買おう!
白菜・大根などの重くてかさばる野菜を「重量野菜」なんて呼びますが、これらは年々消費量が減っています。
南瓜もそうですけど、カットして売られるようになった野菜のことです。
でもよく聞く「野菜1日350g」ってのはあくまで重さのことだってのを思い出してほしい。重量野菜を上手に食卓に組み入れるのは実は野菜をたくさん食べる習慣を簡単に実現してくれます。
特に大根は部位によって味が異なります。上が甘くてサラダ向き、中はやわらかくて煮物向き、先端は辛みが強く大根おろし向きです。カットされているものを買うときは用途を考えて買いましょう…と番組では言いましたが、ほんとはまるごと1本買って食べ分ける食卓になろう!と誘いたい。
最近、おろし金メニューばっかりやっていることに気づきました。包丁あんま使ってない。
来週の放送ではおろし金封印して別のことをやる予定です。本年もどうぞよろしくお願いいたします。