秋の楽しみサツマイモ。食べ比べてみませんか
店頭でも比較的いろいろな品種が手に入りやすいのがサツマイモ。
見た目に違いも分かりやすく、味や食感の違いがわりかしはっきりしていて楽しいのが特徴です。
サツマイモは旬が長く、10月~2月頃までなが~く楽しめるのがいいところだし、なにより保存がラク。
目についたときに買い集めて、今年はぜひサツマイモを食べ比べてみませんか?
ひとくちに「サツマイモ」と言っても、色だけでもこんなに違うんですよ!!
天ぷらなら白っぽくてもいいけど、サラダなら黄色っぽいほうがかわいいですよね。
一度食べ比べをすると、自分の好みがはっきりしたり、いつものメニューが品種を変えるだけでランクアップしたように感じるなど、たくさん発見があります。
写真は野菜のクラスでさつまいもの食べ比べをしたときのもので、こんなにたくさんを一度に食べ比べるのは日常では難しいですが、2~3種類を食べ比べるだけでも違いが判ります。
この記事では、食べ比べて違いがはっきりわかりやすい・買いやすい3品種をご紹介。
たいしてさつまいもにこだわりがあると思っていない人だとしても、やっぱり複数の選択肢を前にすると歴然と好みが出ます。
「こっちの方が好きだな」「こっちの食べ方の方がこの芋には合うな」が1つでも見つかれば、それだけ野菜と仲良くなったということ。
1度でも試せば、これから作るサツマイモ料理で選ぶいもの種類も変わってくる!
あなたの毎日の芋レシピをランクアップさせること請け合いですので、ぜひ最後までお読みくださいね。
最も簡単なさつまいも食べ比べ3品種
私が住む福島県はさつまいもの一大産地・茨城県がすぐ隣にあるため、そこで生産されている紅あずまがほとんどの売り場を占めています。
関東~東北のスーパーはみんなそうじゃないかな?
なので、最も買いやすく食べなれた紅あずまを軸に考えますと、
を食べ比べると、違いがとっても際立ってわかりやすいです。
ちなみに福島県内のスーパーだと、鳴門金時や安納芋は、価格的には紅あずまの倍~3倍ぐらいの価格で売られていることがほとんど。遠くから来るから仕方ないね。
甘いねっとり系をお探しなら鹿児島・安納芋
左下の、1本だけ赤くない芋が、鹿児島の安納芋・黄金です。
皮が白くてさつまいもっぽく見えないのが、産地から遠く離れた場所に住む私には驚き!
しかし、加熱後は黄金の名の通りまっきっき。
この写真の2番です。本当に黄金色!
加熱前のもともとの糖度も高く、加熱後の伸びもまたすごい。甘いさつまいもがお好きならぜひ一度試すべきサツマイモです。
上の食べ比べの会で5品種食べ比べましたが、これが断トツで甘かったですよ。
焼くと、スライスでもわかるぐらいほんとうにねっとりします。
いろいろなところで栽培された安納芋が出回っておりますが、本家鹿児島・種子島産がやっぱり格別です。野菜はお天気でできています。
ほくほく系なら徳島・鳴門金時系
ほくほくしたお芋がすきなら、鳴門金時。イラストに描くような形がとてもきれい。
サツマイモを選ぶときのコツなのですが、「絵に描いたような」サツマイモを探すとおいしいのを選べます。鳴門金時はとくに形がキレイなものはほんとーにキレイです!
こちらもホイルに包んでじっくり焼きました。包丁で切ってしまったのですが、それでも断面のほくほく感伝わるかな。
白っぽくなっている部分が、まるでケーキのスポンジのようにほくほくの部分。手で折ったら「ポクっ」といく部分。
ほくほく系は、調理するなら天ぷらとか大学芋に。
なんでこんなちょっぴりしか皿に乗っていないかというと…食べてしまったからです。止まらない!
味の違いを知りたいなら、時間をかけて加熱しよう
サツマイモの食べ比べによる味の違いが分かりやすいのは、じっくり時間をかけて加熱したとき。
サツマイモにはアミラーゼというデンプンを分解して麦芽糖に変える酵素が含まれていて、アミラーゼは60℃~80℃以下で徐々に加熱すると甘味が出る性質があります。
電子レンジで加熱するのは手軽ですが、サツマイモ内部の温度を急激に上げて調理するので、せっかくの甘味を十分に引き出せないうちに調理が終わってしまうのです…
野菜ソムリエ協会が実験した結果だと、焼くのとレンジとでは糖度が9度も違ってました!
調理法 | 糖度 |
焼く | 22度 |
蒸す | 19度 |
茹でる | 15度 |
レンジ | 13度 |
(『さつまいもはどう食べる?焼く・蒸す・茹でる・レンジ?』より)
レンジ調理の13度は甘めのミカンやふつうのリンゴぐらい、焼いたときの22度は熟したブドウの甘さくらいだと想像して頂ければ、その違いの大きさが想像できますでしょうか?!
せっかく甘さのポテンシャルが高い芋を買っても、引き出せなかったらもったいない!
とくに芋のもつ底力を引き出したい食べ比べの時は、ぜひレンチンではなく、蒸すかオーブン焼きにしてみましょうね。
むしろ1つの芋でも、この調理法の違いを試してみるだけでも衝撃を受けるくらい違います。
私は自宅だと圧力鍋、調理実習やテレビではこういうお鍋にセットできるタイプの蒸し器を使います。
芋だけでなく、かぼちゃや大根もこの蒸し器があると楽々です。
サツマイモの選び方と保存方法
新聞紙の保存バッグ
皮にツヤがあり表面がなめらかで、絵に描いたサツマイモに近い形ものを選びましょう。
極端に細いものや黒い斑点、傷があるもの、ヒゲ根があるものは繊維が多いことが多いです。
また土の中でぬくぬくと育ったサツマイモは寒さと乾燥が苦手なので、冷蔵庫には入れないで!
最適貯蔵温度は12℃±2℃前後、これより低い温度で保存すると品質低下を招きますので、冷蔵庫には入れないで、新聞紙などにくるんで常温で保存しましょう。
以上、一番簡単にサツマイモの食べ比べをするための3品種についてでした。
3つとも日本を代表する芋です、その良さを存分に生かせる食べ方にたどり着けることを願っております。
1本ずつ買える時が多いのもさつまいものいいところ。
1人暮らしの方も、ご家族でも、この秋はさつまいもを食べ比べてみてくださいね☆