山形県の郷土料理・名物として有名な食用菊。
日本のエディブル・フラワーと言ったらこれでしょう!
しかも飾るだけでなく調理例も豊富。
おいしくて美しい、作っていると気分が上がるため、私はこれが本当に好きです。
山形県だけでなく、東北地方だとどこも食べるみたいで、福島県ももちろん例外ではなく、秋になると食用菊がスーパーに並びます。
サンマ、柿と同じ秋の味覚。
9月9日は陽が極まる9が重なる重陽の節句で、その日は菊茶・菊酒を飲むなど、古来からやっぱり秋を印象付ける花なのです。
写真は、郡山の拠りあい処空間のご主人が栽培していたのをいただいたもの。
わさわさとビニール袋いっぱいに頂きました!
食べるのは花びらの部分で、がく・芯は苦みが強いので外します。
花びらを一本外して、ご主人に持ってもらいました。
花びらがくるりと縦に丸まって、ストロー状になっているのがわかりますでしょうか?
一枚いちまいがこのような筒形になっているため、シャキシャキとした歯触りが生まれます。
食用菊の基本的な食べ方
天ぷらで食べる以外は、とりあえず茹でる。
おひたしや和え物で食べるのが基本だからです。
花の段階でざっと洗うだけで、花びらを外してからは洗わない
茹で加減は、酢を入れたお湯を、ささっとくぐらせる程度で
酢を入れるのは色を鮮やかにするためなので、たくさんは入れなくてよい
茹でてしまえば、冷蔵庫でそのまま1週間ぐらい保存することもできます。
たくさんもらってもあまり心配いらないのが食用菊のいいところ。
えみこさんから教わった、2度おいしい食べ方
食用菊を茹でたら、まずは甘酢漬けをたくさん作っておく。
これ大賛成!やっぱり甘酢漬けが一番おいしいなぁ。
甘酢の分量は適当にお好みでいいと思うのですが、一応参考はこちらです。
甘酢の材料
酢 150ml
砂糖 大さじ4
塩 小さじ1
上記を混ぜて、一度鍋で煮立たせてか冷まします。
冷めたら、茹でた食用菊と混ぜて完成。
瓶に詰めて、冷蔵庫で2週間程度保存可能。
えみこさん曰く、上手にやれば数か月保存することもできるそうです。
そしてそのあと、できた甘酢漬けにすり胡麻をまぶして胡麻和えにします。
胡麻はけちらずたっぷりと!
先日のヨガと食事の勉強会で出たメニューでしたが、胡麻も菊も体を温める食材ですので、これからの季節にぴったりだと思いました。
やっぱり季節のものを食べるのが、体にはやさしいのね。
アレンジとしては胡麻だけでなく、クルミでもよかったです。
男性はこちらの方がもりもり食べていてよかったみたい。
私はどっちもモリモリ食べちゃいます。
食用菊をお茶にする
中国茶で菊花茶あったよな、と思い出してあるものでお茶にしてみました。
写真はウーロン茶の茶葉と、料理用のクコの実と一緒に淹れています。
乾燥させずに生のまま使ったので香りはあんまりでないかな?と思ってたらそんなことない。
菊の花の生の香りが淹れた直後からします。
グラスに花を直に入れて飲む場合は、時間が経つと菊の香りが鼻についてきますので、急須やティーポットを使って淹れる方がおいしく頂けると思いました。
抽出時間もあまり長くない方がいいと思います。苦みがどんどん出てくる。
八宝菊花茶は血行不良の方に
以前、菊の入った中国茶をずっと気に入って飲んでいました。
八宝茶・八宝菊花茶(はっぽうきっかちゃ)と呼ばれるもので、
・血行不良で頭痛がするとき
・体が冷え切っているとき
にこういうお茶に頼っていました。
八宝茶にもいろいろあって、中身は一定ではないのですが一般的には、
菊・クコの実・サンザシ・きくらげ・陳皮(ミカンの皮)・ナツメ・ジャスミン・お茶の葉・氷砂糖
が一袋に入っている。
昔ある飲み屋さんに行って、きょーれつな頭痛があまりにも治らないため「温かいお茶なんでもいいのでください」と言ったらこれが出てきたのが最初。
飲むそばから体が温まって、頭痛がすーっとひいてびっくり。
以来、中国茶の力を知りたくてしばらくはまっていろいろ試していた時期がありました。
個人的な意見ですが、八宝菊花茶の味は、その名の通り菊花の味によって左右されている。
不味いものはほんっとうにマズくて、そういう時は菊花が信じられないぐらい渋い、或いはえぐいのです。
この菊茶の渋さの当たりはずれは、いろいろ買ってみましたが特に値段によるわけでもなさそうで、専門店で買うとき以外はある意味賭けかも。
商品説明をよく読んで気にすべきところだと思います。
苦いのが嫌いな人には胎菊茶
菊茶の効能はいいなと思うけれど、苦いのが嫌だな~という方には、
胎菊茶(たいじうちゃ・たいじゅちゃ)を選ぶと苦みがものすごく少ない!
モノによってはほとんどない!
菊の香りもエグみが抜けて、ほんのりと甘味も感じるぐらいです。
これは中国に遊びに行ったときに、現地で友達になった女の子が教えてくれました。
「こっちの方が絶対いいよ!」とグイグイ押されたのは間違っていなかった。
通常の菊花茶の場合は、花が開いた状態で乾燥されているのですが、胎菊茶の場合はつぼみ。
赤ちゃんなので「胎」の字があてられているのでしょうね。
こっちはまず間違いなく苦くないので、最終的にはこちらばかりを買うようになりました。
写真はみっちりと入ってますが、飲む場合は1回4粒ぐらいで数杯楽しめます。
生の菊が手に入らない場合は、こっちの菊をお楽しみください(^^♪
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