- 梨をたくさんもらったけれど、食べ切れず困っている
- 少しやわらかくなった梨を、おいしく活用したい
- お肉に合う梨ドレッシングを、失敗せず簡単に作りたい
梨はそのまま食べてもおいしいですが、いただきものが重なると食べ切れなかったり、気づけば食べごろを過ぎてしまったりすることがありますよね。
「捨てるのはもったいないけれど、ジャム以外の使い道が思いつかない…」そんなときにおすすめなのが、梨ドレッシングです。
たけだ特に果物王国・福島では、「いただきものの梨が食べごろを過ぎがち」というぜいたくな悩みがつきもの。福島に長く住んでいた野菜ソムリエの私としても、何度も聞いてきた悩みです。
そんなときの救済レシピです。しかも、梨にはお肉がよく合います!おろして混ぜるだけなので、気負わずどうぞ。
まで、梨を最後までおいしく楽しむ方法をまとめています。
この記事を読み終える頃には、「少し熟した梨だからこそ作りたい一品」が分かり、余らせていた梨が家族に喜ばれるごちそうへ変わります。
もう「食べ切れない」「もったいない」と悩まず、その日の梨に合わせて味を調整しながら、自分好みの梨ドレッシングを気軽に作れるようになりますよ!
【2人前の目安】梨ドレッシングの基本材料


豚しゃぶ2人前・1回分の目安です。
| 材料 | 分量 |
| なし | 1/4個 |
| 醤油 | 大さじ1 |
| サラダ油(またはごま油) | 大さじ1 |
| 酢 | 大さじ1 |
| 塩・こしょう | 各適量 |
梨ドレッシングの作り方と量が変わっても失敗しないコツ


梨の皮をむいて、すりおろします。
おろした梨に、醤油・サラダ油(ごま油)・酢を各大さじ1、塩・こしょうを適量。混ぜたら、以上です!
たくさん作りたいときも、むずかしく考えなくて大丈夫。おろした梨の果汁を見て、その半分くらいの量ずつ、醤油・油・酢を混ぜる——これを目安にすれば、量が変わってもバランスが取れます。
味見してみて「甘いな」と感じたら、刻みネギ・玉ねぎ・にんにく・生姜などの薬味を足して、ピリッとさせてください。
梨ドレッシングをおいしく作るコツ|目分量で失敗しない理由


レシピなのに目分量?と思うかもしれません。でもこれは、いいかげんという意味ではなく、梨という果物の性質に合わせた作り方なんです。
梨は、品種や熟度によって、甘みも水分量もずいぶん違います。
同じ「梨1/4個」でも、みずみずしくて甘い梨もあれば、少し水分が抜けて味が濃くなった梨もある。
だから、きっちり計量したレシピどおりに作っても、うまく決まらないことがあるんです。味見をしながら調整したほうが、その梨のいちばんおいしいところに合わせられます。
ポイントは、梨の自然な甘みを土台にすること。
梨自体がしっかり甘いので、醤油は控えめでも、味がぼやけません。そこに酢の酸味が加わると、甘さが引き締まって、お肉に合うさっぱりしたドレッシングになります。
甘い・しょっぱい・すっぱいのバランスを、その日の梨に合わせて決める。それが目分量のいいところです。



甘い梨のときは酢を少し多めに、水分が抜けた梨のときは油や醤油を控えめに。「その梨に合わせる」と思うと、目分量がぐっと気楽になりますよ。
梨ドレッシングに合う料理|豚しゃぶ・蒸し鶏・サラダにもおすすめ


番組では豚しゃぶと合わせてご紹介しましたが、梨ドレッシングはお肉全般と好相性。おろした果物の酵素で、口当たりもさっぱりします。こんな使い方もどうぞ。
- 蒸し鶏にかけて、さっぱりと
- チキンソテーやローストポークのソースに
- 和風ハンバーグにかけて、おろしポン酢の代わりに
- 葉物やトマトのサラダにも(お肉なしでも)
そして、梨が手に入らない季節には…
冬になったら、同じ作り方をリンゴでどうぞ。おろして混ぜるだけの気軽さは、そのままです。
このレシピは、番組でご紹介したものです


この梨ドレッシングは、テレビユー福島の番組でご紹介しました。福島県内の農家さんの畑を訪ね、作り方や見分け方を伺ってから、私が畑で簡単な料理をする、という番組です。
当時おじゃましたのは、郡山市熱海町の谷代果樹園さん。2010年に農林水産大臣賞を受賞された、いわば福島の梨づくりの一流どころです。できた梨のおいしさはもちろん、梨栽培にかける情熱と誇りがただものではなく、聞きたいことがありすぎて、時間切れになってしまったほどでした。
なお、谷代果樹園さんは現在、3代目に受け継がれているとのことです。代がかわっても、ここでご紹介する食べごろの見極めは、産地に受け継がれていく知恵だと思います。
この番組に出演されていた農家さんは、福島が誇るプロ集団です。出演している農家さんの名前を覚えておくだけで、福島の野菜・果物の一流どころにたどり着けます。
谷代さんが伝えたかった「梨のジョイント栽培」の話など、畑での深掘りは、こちらの記事にまとめています。


農家さん直伝|おいしい梨の選び方と食べごろ(見本写真つき)
放送では、谷代さんに「今まさに食べごろの梨」を選んでいただきました。
当時はちょうど郡山市の選果場の開所日で、出荷が始まる時期。畑には梨がびっしりと実っていました。何百個?1000個以上?見渡す限り梨の畑、その中から谷代さんが選んでくれた一玉が、こちらです。


スーパーや産直で選ぶときは、ここを見てください。
- 形:左右対称で、やや横に広がった形が美しい梨
- 色:品種の食べごろの色をよく見る
- お尻:若干の青さが残っているものが、シャリ感のある食べごろ。箱詰めの梨は、お尻が見えるように詰めてあることが多いので、そこをチェック
その中でも、谷代さんがいちばん大事だと教えてくれたのが、この言葉でした。
「梨は甘いだけじゃダメで、『シャリ感』が重要。これ以上熟すとシャリ感がなくなるね」
お尻に若干の青さが残っているくらいが、この大事なシャリ感を感じられる食べごろ。だから収穫のときは、食べる人の手元に届く頃にちょうどよくなるよう、これより少し青いものをもぐのだそうです。


この少し青めの色の梨が売り場に並んでいたら、それはもぎたてで届いた証拠。産直でなら、出会えるかもしれません。
野菜ソムリエが解説!梨を一番おいしく食べる温度


最後に、梨をよりおいしく味わうための豆知識を。梨は、冷やすと甘さを強く・スッキリと感じられます。これは気分の問題ではなく、甘みの成分の違いによるものなんです。
果物の甘みには、大きく「果糖」が主のものと「ショ糖」が主のものがあります。果糖は冷やすほど甘く感じるのが特徴。ショ糖(いわゆるお砂糖の甘さ)は、温度に左右されにくいという性質があります。
冷やすとおいしい(果糖が主):梨・りんご・ぶどう・いちご
常温がおいしい(ショ糖が主):桃・柿・グレープフルーツ・マンゴー・バナナ
福島県民・新潟県民には「桃は冷やさない」がわりと常識ですが、これも同じ理由なんですね。
果糖はショ糖より1.5倍ほど甘みが強く、冷やすとより甘く、コクも感じられるため、ジュースに加えられていることも多い成分です(気になったら成分表を見てみてください)。
一方のショ糖は温度に左右されにくいので、暖かい土地で育つ南国のフルーツや柑橘類に多い、と覚えておくと便利です。
まとめ
シャリシャリの梨がおいしい期間は、案外みじかいもの。梨をたくさんいただいたときや、少し熟してきた梨があるときは、ぜひこの梨ドレッシングを試してみてください。
おろして混ぜるだけで、いつもの豚しゃぶや蒸し鶏が、さっぱりごちそうになります。冬になったら、同じ作り方をりんごでどうぞ。おいしいうちに、おいしいものを。
旬の野菜や果物から作れるレシピを探したいときは、こちらもどうぞ。

















