アロマテラピーインストラクターが、全部試してみました。
車の中で使えるアロマディフューザー、メーカー純正の香りが、心や体にどんな効果をもたらすのか、ご興味はありませんか?
アロマインストラクターとして、車の純正アクセサリーとして販売されているブレンド精油の内容にとても興味がわきました。
今回、私が試したのはマツダのアロマクルージング・シリーズ。
本体はだいたいどこの車メーカーも一緒ですが、付属のブレンド精油の内容が結構変わります。
その後、マツダのブレンド精油をみんな試してみましたので、感想を書いてみます。
選ぶ際の参考になればなと思います。
全体的に甘ったるくないから男性も使いやすい
- 気力・エネルギーを充実させる系の柑橘系が使われている
- 呼吸器系に働きかけてたくさん深呼吸を促しそうなものが多い
個別の感想の前に、全体的な感想を言うと「甘すぎない」「スピード感がある構成」でした。
マツダが車内のアロマテラピーに求めている姿は、
なのかな、と想像。とにかく香りが立つのが早そうで、早めに深呼吸させる構成です。
また、
なのも印象的でした。
運転中に使うものですから、あんまりまったりトロンさせたくないということと、マツダは男性客が多いのかな?と、ブレンド内容だけを見ていると思います。
マツダのアロマに使われていないもの
- アロマテラピーの定番、ラベンダーはどのブレンドにも使われていない
- 一種類だけを除いて、お花系精油全体が使われていない。
なんかが意外だったので驚きました。
アロマテラピー自体が女性向けの商品が多数なので、ここはマツダの意思を感じます。
また、その一種類の女性向けのものを除くと香りが届くのが早そうな感じです。エンジンかけたらパッと香ってささっとリフレッシュ。
使用してみた方、いかがですか。
以下、個別のブレンドに対しての特徴と向いている人をまとめて解説しました。
ベルガモットマンダリン
シンプルに柑橘系三種。
オレンジを軸に、ベルガモットで爽快感・マンダリンで深みが出してあるのかな。
素直にオレンジの香りです。
初めて使う方に勧めるために作ったのかな?という印象。
心理的作用としては、ささくれだったイライラを鎮めて気分が明るくなることが期待できます。
特に、思い通りにならない外部に向けての怒りとイライラに!
…と書いてみて、確かにこの種のイライラは運転中にありそうだなぁと気付きました。
柚子
こちらも柑橘系ですが、柚子とカボスという日本の柑橘系に置き換わっているのが特徴。
実際、香ってみてもこの2つがまず印象に残ります。
穏やかで、ギラギラとまぶしくない柑橘系の香りです。
おそらく年代が上の方に好まれる香りだと思います。
上のベルガモットマンダリンのブレンドと作用は似ているのですが、こちらの方が落ち着いた上品な印象です。
オレンジは暖かいところで育つので、比較的無邪気な若い男性のイメージなのですが、
それに引き換え柚子は、柑橘系の中では最も寒いところで育つもの。東北の福島でも柚子はなる。
じっくりと寒さに耐える、はしゃがない感じが香りにも表れている気がします。
スイートジャスミン
マツダのラインナップの中で、唯一女性向けっぽいブレンド。
お花系がたくさん入っているのですが、落ち着いた大人の女性っぽい仕上がりでした。
かわいらしさよりも、しっとりした華やかさ。
35歳より上の、大人の女性に好感度が高そう
トヨタも似たイメージのブレンド精油を販売しているのですが、ローズ主体で華々しいのが違いです。
どちらもいいところがあるので、それはもう女性の好みと一緒。
ほかにも、香りが長続きする精油・高価な精油が多く含まれています。
ここもトヨタとの大きな違いで、バイオレットリーフやニアウリなどの、ちょっと変わった精油が入っています。
面白いブレンドで、マツダはこういう芯の強い女性が好きなのかしら。
たくさんブレンドされているので全体への感想ですが、女性の「可能性を開く」ようなイメージです。
日常が地続きでシームレスにだらだら流れていく中で、なんとなく溜めたり抑えたりした女性性を開くような。
ぱーーっと勢いつけてあけるというより、じわじわ開放型。
干上がり感のある心にしみそうな感じです。
アウトドアスタイル
柑橘系・葉っぱ・樹木系が両方同じぐらい並んでいますが、香ってみるとTHE森。
イメージ通りの「森林浴の香り」で、木の香りが好きだ、という人が迷わず選べる香り。
筆頭のレモングラスはきゅきゅっとやる気スイッチを押すところがある
タイムは士気を上げるようなイメージ
木の香りというと優しそうな癒されそうなイメージですが、中に入っている精油を見ると意外と心への刺激が強いものが多いです。
あと消臭効果が期待できる精油がたくさん入っています!
こちらのアロマを強めにたきながら乗車すると、衣類についた香りはけっこう取れそうです。
心のリフレッシュ+消臭、の一挙両得を狙うならこれかも。
アーバンスカイ
アーバン感って何だろう…と香ってみる前から不思議な気持ちだったブレンド。
前述のアウトドアの反対語として設定したのだろうと推測。
使われている精油はヒノキとかヒバとか、けっこう森っぽい香りがしそうなものも多いのですよね。
でも香ってみると、森というよりスースー爽やか感の方が強いです。
アウトドアスタイルが木の香りなら、こちらは金属の冷たさや鋭さ。
とても男らしい香りです。そういう意味なのかも、アーバン。
上のアウトドアスタイルは女性も好きな人がいそうですけれど、こちらを女性にすすめてみても、あまりピンときた顔していた人が少なかったです。
スモークマイナス
節煙のための香りだそうです。
たばこ臭さを消すのではなくて、たばこを吸いたい気持ちを抑えるアロマ。
男性がアロマテラピーを始めるには、とてもいいとっかかり!
香りはフェンネルが苦手ではないなら大丈夫
フェンネルは、伝統的に痩せる作用が有名な精油です。
今回のブレンドにはグレープフルーツも入っているし、節煙+痩身のブレンドかも!
…というかフェンネルの香りが強かったのでこんな感想になってしまいました。
私がフェンネル苦手なのです、すみません。
フェンネル、身近なところだとインド料理屋さんで、お会計のあとにくれるキャンディーの味。(身近でもないか)
甘い歯磨き粉のような。
ブレンド精油は、中身がわかるものを買おう
マツダだけではなくて、ほかの車メーカーや精油メーカーもいろんなブレンドを販売しています。
今回のマツダのブレンドを見ていてもわかるように、表向きのコンセプトのほかにも裏効果が見えてきたりします。
精油の名前を入れて検索すれば、効能はすぐ探せます。
どのぐらいブレンドされているかはたくさん香っていないと判断がつかないかもしれないですけれど、こうして内容を分けて考えていくと、それを学ぶスピードも上がっていきます。
同じ精油を使っていても、その配合バランスによって香りは変わってくるので、その違いをメーカーごとに楽しむのも一興。
お酒やワインの飲み比べのように、香りも楽しんでみてください。