余ったリンゴの皮・古くなったリンゴでアップルティーを作ろう
10月からいよいよ旬に入ったリンゴ。
春になるまで、長い間ずーっと楽しめる果物です。
もしたくさん買いすぎ・もらい過ぎてそのまま食べるにはちょっとおいしさの旬が過ぎたリンゴがある方
毎日リンゴを食べていて皮と芯をじゃんじゃん捨てている方
は、それを使ってアップルティーにしてみませんか?
果物の甘味は果肉ですが、香りや栄養は皮に詰まっていることがほとんど。
リンゴももちろんそうで、皮を捨ててしまうのはもったいない!
作り方は煮るだけなのに、リンゴのフレッシュな果汁感がそのままに感じられる、市販品よりだんぜんおいしいアップルティーが出来上がります。
煮出している間にほんわかした甘いリンゴの香り漂いはじめてくるのも楽しみの一つ。
出来上がるころにはお部屋中がリンゴのあま~い香りでいっぱいになって、飲めるアロマディフューザーとも言える一品です。
飲んでよし、見てよし、香ってよしの一石三鳥。
今日は私がいつも飲んでる簡単な作り方を、写真と一緒にご紹介します。
読んだらもう市販品にはもどれない!
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煮るだけフレッシュアップルティーの作り方
【まるごとりんごのアップルティーの材料】
リンゴ 1個~1個半
水 700ml~1l
シナモンスティック 2本(なくてもよい)
お鍋の色は、水の色がわかる黒じゃないものをおすすめします。
一番おいしい出来上がり状態は、水の色でわかるからです。
ヘタ(頭の部分のくぼみのところ)はよけて、スライスして鍋に入れます。
ヘタをよける理由は、洗ってもゴミが取り切れないから。長時間煮た場合には特に、ごみが浮いてくることがあるのでぜひ避けて。
たっぷり水を入れて火にかけます
コンロなら弱火で30分ぐらいかけると最高ですが、10分くらいからでも十分おいしく頂けます。
我が家の冬は石油ストーブなので、そこに乗せっぱなし。
リンゴを入れすぎると、水が温まってきたあとにリンゴが浮いてきてはみ出ることがありますので、お鍋の大きさには余裕を持ちましょう。
沸騰すると、水蒸気に乗って甘い香りが広がります。
香りの成分は水蒸気に含まれることが多いので、お茶自体に香りを残したい方はお鍋に蓋をして、蒸気を閉じ込めるようにしましょう。
ストーブトップポプリの記事でも少し触れましたが、さすがに鍋やポットはディフューザーより香りの広がりが早い!
吹き出している水蒸気の量が違うからなのでしょうが、ほんとあっという間にお部屋中がいい香りに満ちていきます。
水がピンク色になったらできあがり
ずーっと煮ていると、最終的にリンゴの皮から色がすべて抜けて、水の色がピンクに染まります。
一番おいしいタイミングは、ピンク色に透明感のあるとき。
ピンクはリンゴの皮の色が水に移った証拠なんですが、皮の色が抜けた後は煮詰まるのみでどんどんピンクが濁っていき、味もフレッシュさが抜けてリンゴジャムっぽい煮詰まった味になってしまいます。
リンゴのフレッシュさが生きたアップルティーを頂くには、水の色がわかるよう、黒じゃない鍋で作りましょう。
このまま飲んでもいいですが、このお茶を使って紅茶を入れるとさらに本格的なアップルティーに。
作った直後のアツアツのときしか楽しめない飲み方なので、ぜひ一度お試しを。
皮と芯だけで作るときの分量
もしリンゴの果肉部分は食べて、皮と芯だけで作るときは、
皮と芯が隠れるくらいなみなみの水を注ぐ
のを水の量の目安にしてください。
大失敗はとくにない飲み物ですが、あまり水が多すぎるとやっぱり味も香りもうすくなってしまいます。あとの気を付ける点は一緒です。
ただ果肉がない分、甘味はちょっと控えめです。
古リンゴ・傷リンゴでいい
このフレッシュアップルティーは材料がちょっと傷んだり古くなったりしたものでいいズボラ向け。
東北地方のみなさんならわかってもらえると思うのですが、冬場にどかーっと一度にたくさんのりんごをもらうときがあって、特に私の住む福島市だと、リンゴは特産品のため「リンゴはもらうもの」みたいな感覚すらある。
私も例にもれず、たくさんもらって食べきれずに持て余したりすることがあります。
りんごジャム・コンポート・ジューサーはおろか皮をむいて食べるのすら面倒な時、余したりんごを最高においしく頂くならこれが一番。
皮ごとで栄養は逃していないし、自然な甘さで砂糖なし。
簡単だけれど体にやさしい。
出来上がりのうすーいピンク色、ガラス越しに、ピンクの液体に沈んだりんごを見るのもきらきらと冬めいていとをかし。
何年か続けたら、これがすっかり冬の香りになりました。
今日もこれから作ります。
スパイスを足すときの注意
リンゴとシナモンの組み合わせは好きですか?
この2つの組み合わさった香り、アメリカの冬のお部屋の香りです。クリスマスツリーの飾りと共に、お店なんかもこの香りで満ちていく。
今回のレシピに対して、シナモンスティックはまるごと2本使っています。
これも細かく砕く派もありますが、のちの片付けのことを考えると丸ごとを選択しました。
まるごと使っていても、長時間火にかけているとだんだん崩れてきて出来上がりが美しくなくなりますので、やっぱり煮すぎに注意です。
シナモンはセイロンを使いました。
ちなみに、火にかけずに水のままゆっくりリンゴとシナモンの香りを移したらアップルシナモンウォーターですよ。
海外のアップルティーレシピを見ていると、アップルシナモンティー或いはアップルスパイスティーはみなシナモンの他におすすめのスパイスは
クローブ
カルダモン
バニラ
黒コショウ
です。
もし慣れてきたら、ぜひ試してみてくださいね。私はカルダモンがお気に入りです。
お部屋にフレッシュな果物の香りを漂わせるのが癖になる…
フレッシュな香りのアップルティーの作り方、いかがでしたか?
じつは、果物やハーブを入れたお鍋を火にかけてお部屋に香りを漂わせる方法を「ストーブトップポプリ」と呼びます。
こんなふうに柚子やユーカリなどの植物をお鍋に入れて、火にかけて香りを漂わせる。
タイマー機能の付いた電気のお鍋・クロックポットに入れて使うのが一般的。
今回のリンゴとシナモンもそれの一種です。
もしお部屋が果物の香りに包まれるのにはまったら、ぜひこちらの記事も読んでみてくださいね。冬だけのお楽しみですよ。
【リンゴにまつわる記事はこちらから】
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