大好きな香水をきちんと使い切りたいあなたへ
使わないまましまい込んでいる香水をお持ちではありませんか?
香水は瓶がかわいかったり、くださった方や使っていた時の記憶が閉じ込められていたりで、なかなか「いらないから捨てる」ことができません。
なにより自分が気に入って手に入れたり、大切な人からの贈り物であることが多い香水は、やっぱりきちんと使い切りたいものです。
アルミキャップできっちり封がしてあるものならそれほど早くは変質しないそうですが、口が開いているタイプだとどんどん品質も変わってしまいます。
そこでリードディフューザーにして使ってみたところ、思った以上に簡単にリメイクすることができました!
この記事では、その時に気づいた注意点や道具選びについてアロマインストラクターの目線からご説明したいと思います。
用意するもののコツ
香水をリードディフューザーに変える場合、以下の道具が必要です。
【用意するもの】
ディフューザー用スティック(又は竹串、竹ひご)
長さいろいろありますが、小さめ香水瓶に直接さしてつかうならこの23㎝ぐらいが安定するかと。
竹串のほうが、ラタンスティックよりも弱めに香るそうですので、より気軽に試したい方は竹串を!
無水エタノール
ディフューザーに適した濃度まで薄めるために使います。
容器としてもともとの香水瓶以外を使う場合は、
口がちょっと広め(スティックの量を調整しやすい)
底が広く倒れにくい(液体が入っても安心)
モノををおすすめします。
ディフューザー濃度調整のコツ
エタノールで薄めるかどうかは、お部屋の広さと差し込める本数を考えて試そう
まず一番はじめは「スティックを何本入れるか」を決めましょう。
私が最初に挑戦した香水瓶の写真です。口が細かったので入ったのは2本だけ。
たった2本で香りが広がるかどうか不安でしたが、まずは原液のまま使用してみたところ、玄関での香りの広がりは十分すぎるほどでした。
オー・ド・パルファンですが1mそばを通ると、ぐぐっと鼻に強めの香りが漂ってきます。
好みとしてはもう少しマイルドにほわ~っと香ってほしいかも…と思ったため無水エタノールで薄めることにしました。
ただ、これは狭い玄関での香り方ですので、もしリビングだったらこれでちょうどよく感じる強さだったと思います。
ポイント
一度原液にスティックを刺して使ってみて、差し込める本数とお部屋への香りの広がり方を確認してから、薄めるか原液で使うのかを決めましょう。
使う香水の香料濃度に合わせて薄めよう
香水瓶の口の広さが十分
あらたに口の広い瓶を用意して作る
など、スティックの数を自由に増減できる瓶の場合は、市販のリードディフューザーの濃度に合わせて作ります。
その時一度確認してほしいのが、材料となる香水の種類です。
香水は、その種類によって入っている香料の濃度が分かれています。ラベルに記載されていますので、瓶の底を一度チェック。
種類 | 表記 | 濃度 |
パルファン | Parfum | 15%-30% |
オードパルファン | Eau de Parfum, EDP | 10%-15% |
オードトワレ | Eau de Toilette, EDT | 5%-10% |
オーデコロン | Eau de Cologne, EDC | 1%-5% |
エッセンシャルオイル(精油)を使ってルームフレグランスを作るときは、精油の濃度は
ディフューザーの時:5%-10%程度
たいていのレシピがこの程度を目安に濃度設定されていますので、香水の場合もこのぐらいを目標に薄めましょう。
ポイント オードトワレならそのまま、パルファンなら香水の量の1.5倍~3倍程度を目安にエタノールを加えます。
繰り返しますがあくまで好み、です。
風向きやリードスティックの長さ、リードスティックの入替え頻度でだいぶ香りはコントロールできますので、まずは濃い目(エタノール少な目)に作ってみて、徐々に調整していきましょう!
水で薄めない
ここまで簡単だったディフューザーづくりですが、1つだけ守らなければならないことがあります。
精油を使ったルームスプレーの時はお水で薄めていますが、リードディフューザーの時は無水エタノールのみで薄めましょう。
理由は、水だと腐るから。
水を加えたルームスプレーの場合、だいたい2週間~3週間程度で使い切ることを推奨しています。
ディフューザーは液体の量もスプレーの時より多いし、なにより置く期間がずっと長いので、腐らない無水エタノールを使ってください。
ちなみに無水エタノールの方が若干香りの拡散も早くなります。
長期間使うコツ
薄めることでも長期間使えるようになりますが、
さらに揮発をゆるやかにして長期間使いたいときはベビーオイルを足します。
油膜を張って表面からの蒸発を防ぎ、純粋にラタンスティックからの揮発だけにできるからです。
お部屋の乾燥度・温度にも関係しそうですので、うまくコントロールしたいところです。
私が作ってみた感想
作ってから2か月弱、ようやく底がついてきました
50mlサイズの瓶に5分の4程度で作ったから40ml?で2か月弱とは、冬に作ったとはいえだいぶもった印象です。
瓶の半分以下になると吸い上げが悪くなってくるので、ちょこちょこスティックを上下入替えしました。
以前海外のホテルに宿泊した際、バスルームやロビーなどすべてこのディフューザーで香りの演出されていたのですが、従業員の方がしょっちゅう上下入替えしていたのをよく覚えています。
香り方が弱いかな?と思ったら入替えしてうまく拡散させるといいですね。
原液より薄めた方がいいかも
原液のまま使ってみた場合、通りすがりの香りがちょっとキツイかもしれません。
香りの強さの好みは個人差があるので何とも言えませんが、私の場合は結局原液で使うのはやめて、すべて無水エタノールで薄めました。
一度まず薄めず作って様子を見て、そこから少しずつ無水エタノールで薄める作り方がベストだと思います。
室内で自分だけで香っているとどんどん強めを好むようになって香水公害をやらかしてしまう危険性もありますので、外からお家に帰ってきた時の香り方などを確認してから調整するのはけっこう大事かと思います。
気に入った濃度になった段階でベビーオイルを少し足して、長期間用に備えるのがより長く使える使い方でした。
物足りないぐらいでやめたい
香りの強さについては、特に車内やトイレなどの狭い場所に置く場合は要注意。
車の芳香剤が強すぎて、降りてくると衣服がすべて車の芳香剤の香りに染まってしまっている方に会うともったいない気持ちになります。
香水は、思っているより長く香りますし、場に染み込む。(だからこそ人の記憶に残るし魅力となっていくのだと思いますが)
嗅覚は5分で慣れてしまうもの。
毎日の最初に香った時の印象を大切にしながらコントロールしたいな、と思いました。
香水たくさんあるなら長めのスティックを
リードディフューザーはやっぱり、広い口の瓶に、リードが束でバラバラっとさしてあるのがやっぱりかわいいですよね。
30センチタイプならゴージャス感満点。長すぎたら切ればいい。
私は結局この長いのを買いました。100本と迷ってひとまず50本ですが、手持ちの香水を次々とディフューザーに変えていったら思ったより早くなくなりました。
ちなみにスティックの露出部分が増えると香りが拡散する速さも上がるため、短かったときよりさらに薄めました。
カラーバリエもいろいろで、黒とか
ダークブラウンとか、選択肢いろいろ。
香水瓶をそのまま利用してたけれど、ディフューザー用の素敵な瓶を探したくなります…いやいや、香水瓶減らそうとしてるのになにやってんだ私。
リードディフューザー用スティックは無印良品でも買えます
手軽なところでは、無印良品でもリードスティックが買えます。
8本入り315円。
お試しで最初の1回試してみるのには、買いやすくて向いていると思いますが…ただ、ちょっと短い。この長さ↓です。竹串よりは長い。
ゴージャス感は出ないけれども、狭いところには向いてるので玄関やお手洗いに。
トイレの芳香に香水を使いたいなら
ディフューザーに仕立てなくても、トイレの芳香なら
トイレットペーパーの側面や芯の内側に直接スプレーする
が地味に効果的だったりします。
今この記事を読んでいて、材料ないけど今すぐどこかいい香りにしたい!と思うならこれ。
我が家では、トイレ内にいろいろものを出しておくのを家族が嫌うため、この方法を取っています。
トイレットペーパーはストックで数があるものですので、それぞれにスプレーしておくと、十分芳香剤になりうる濃度まで香りが上がります!
ペーパーがあまりにも直接的なら、こんなソラフラワーにスプレーでもいいかも。香水で着色するから、適度な買い替えは必要です。
new Sola Flower ソラフラワー グラスボウル Sweet Dahlia スウィートダリア Glass Bowl
以上、使わない香水で作るリードディフューザーの話と、それが面倒なときでも使い切れる代替案でした。
もっとナチュラルな香りでお部屋を満たしたくなったら、ぜひアロマスプレーも作ってみてくださいね。自分の気持ちにあったスプレーなら、さらに気分よく過ごせますよ。