ブロッコリー、気づけば「ゆでて、お弁当のすき間に添えるだけ」になっていませんか。
- 栄養があるのは知っている。でも、いつも同じ食べ方で、そろそろ飽きてきた
- 冷蔵庫にもう1株あるのに、どうしよう
そんな日、ありますよね。
先日、TUFの『旬のお野菜とどけ隊』で、南相馬市のブロッコリーを使ったレシピを紹介しました。
野菜ソムリエとして毎回おじゃましている、あの畑からのコーナーです。
今回作ったのが「ブロッコリーソースのパスタ」。ゆでたブロッコリーをくたくたに煮て、そのままソースにしてしまう一皿です。
ブロッコリーが「添えもの」から「主役」になる。しかも、1皿でしっかり野菜が摂れる。
- 1皿でブロッコリー150g。1日の野菜の目標350gの、ほぼ半分が摂れます
- ゆで汁ごと煮て食べるから、水に溶けやすい栄養も旨みも逃しにくい
- 房だけでなく、甘い茎まで丸ごと使えます
- 冷凍ブロッコリーでもOK。むしろ煮る時間が短くなります
たけだテレビでは伝えきれなかったコツも含めて、丁寧にご紹介しますね。


ブロッコリーソースのパスタの材料(2人分)


まずは材料、2人分の分量です。
| 材料 | 分量(2人分) |
| ショートパスタ(ペンネやオレキエッテ) | 80g |
| ブロッコリー | 1株(300g) |
| ゆで汁 | 200ml |
| 茹でる用の塩 | 1リットルあたり10g |
| オリーブオイル | 大さじ1 |
| とけるチーズ | 40g |
| ニンニク | 2片 |
| 輪切り唐辛子 | 少々 |
| 粉パルメザンチーズ | お好み |
| パセリ | 1本(薬味&飾り) |
| バジルの葉 | あればなおよい |
ひとつだけ補足を。パスタは通常「1人前60g」と言われますが、このレシピでは、パスタは3分の2、2人で80gにしています。
ブロッコリーがたっぷり入るので、これでちゃんと満足できるんです。
パスタ控えめで嬉しい、野菜が主役の配分です。
作り方(4ステップ)


工程はシンプルに4つ。「炒めて、ゆで汁で煮て、潰す」だけです。順番に見ていきましょう。
鍋にお湯を沸かし、1リットルあたり10gの塩を入れてパスタを茹でます。
このときのゆで汁を200ml、あとで使うので取っておいてくださいね。
ニンニクをみじん切りにし、輪切り唐辛子と一緒にフライパンへ。オリーブオイルで弱火にかけて、じっくり香りを出します。焦がさないよう弱火のまま。
その間に、ブロッコリーを小さめの一口大に切ります。
茎も使いますので捨てないでくださいね(洗い方・切り方はこのあと詳しく説明します)。
フライパンにブロッコリーを加えて炒めます。
全体がしんなりしてきたら、取っておいたゆで汁を加えて、くたくたになるまで煮ます。
途中で水分が足りなくなったら、水かゆで汁を少し足してください。
くたくたになったら、マッシャーで潰します。
潰したら溶けるチーズを加えて溶かし、茹でたパスタを加えて混ぜ合わせます。
お皿に盛って、刻んだパセリと、お好みで粉パルメザンチーズを振ったら出来上がりです。



「くたくたになるまで」がポイントです。きれいな形を残そうとしなくて大丈夫。とろっと崩れるくらいが、ソースとしていちばんおいしいんです。
ブロッコリーの洗い方・切り方(ここだけ丁寧に)
ブロッコリーは、つぼみの部分が水をはじいてしまううえ、房のすき間にゴミや小さな虫が入っていることがあります。だから、洗い方に少しコツがあります。
- 洗い方:ボウルに水を張り、房を逆さまにして、枝のすき間に水が出入りするように軽く振り洗いします
- 切り方:まず、つぼみと茎の部分に分けます。つぼみは包丁で切り裂くように分け、茎は周りのかたい皮をそぎ取ってから使います
茎は、皮をそぎ取ると中がやわらかく、ほんのり甘い部分です。捨ててしまうのはもったいないので、ぜひ一緒に煮てくださいね。



くたくたに煮ちゃうと、せっかくの栄養が煮汁に逃げませんか…?ゆでると栄養がなくなるって、よく聞くので。



ビタミンCや葉酸は、たしかに水に溶けやすいです。でもこのレシピは煮汁ごとソースにして食べるので、溶け出した分もまるごといただけます。逃がさない仕組みになっているんですよ。
おいしく作るコツとアレンジ


パスタはペンネやオレキエッテがおすすめ
ソースがぽってり濃厚なので、そのソースをがっちり掴んでくれる形のパスタが合います。
筒状のペンネや、耳たぶのような形のオレキエッテだと、くぼみにソースがたっぷり絡んで、最後のひと口までおいしく、ソースを残さず頂けます。
塩気は「ゆで汁」と「溶けるチーズ」で決まる
このレシピは、あとから塩をたくさん足さなくても味が決まります。
塩気は、パスタのゆで汁とチーズで補っているんです。味見をして物足りなければ足せばいいので、まずは薄めから始めてみてください。
仕上げの粉チーズもけっこう塩味が強いので、ここで完璧に塩気を完成させなくても心配ありません。
冷凍ブロッコリーでも作れます
冷凍ブロッコリーを使うと、すでに下ゆでされている分、煮る時間が短くなります。
その場合は、加える水分(ゆで汁や水)を少し減らすとちょうどよくなります。



もし水を入れすぎても、大丈夫。加熱の時間を長くして、水分を飛ばせばいいだけです。これは失敗ではありませんから、安心して作ってくださいね。
ちょい足しアレンジ


基本のままでも十分おいしいのですが、冷蔵庫の「あと少し」を足すと、また違う一皿になります。
- 1本だけ余ったソーセージ、鮭の切り身、ツナ缶を足してボリュームアップ
- 温泉卵をのせて、崩しながら
- 煮るときの水を牛乳にかえると、クリームソースになります



私はツナ・子供は卵と、あとでそれぞれ好きなものを乗せて食べています。
番組の畑で見た、南相馬市のブロッコリー
今回のレシピの前半、番組では南相馬市のブロッコリー畑からお届けしました。ここで聞いたお話が、とてもおもしろかったので少しご紹介させてください。
南相馬市のブロッコリーは、生産量が全国でも上位にランクインするほど。番組では、「適度に冷え込みつつ、日光がしっかり当たる冬の環境」を活かして育てていると紹介されていました。
寒さの中でじっくり時間をかけて育つことで、強い甘みと、やわらかな食感が生まれるのだそうです。
畑で印象に残ったのは、この2つです。
・ブロッコリーには、雨が大事。今年は雨が少なめでも、順調に育っているとのことでした
・私たちが食べているのは、実は花のつぼみの部分。そして、茎の部分も甘くておいしい
「食べているのは花のつぼみ」と聞くと、あのこんもりした緑の見え方が少し変わってきませんか。
そして「茎も甘い」というのは、まさに今回のレシピで茎まで使う理由でもあります。畑の方が「おいしい」と言う部分を、まるごといただく。
これが、産地のレシピのいいところだなと思います。
農家の皆さんも、やっぱり茎をおいしく召し上がってらっしゃいましたよ!実際に普段から茎までパスタにされてる方もいらして、やっぱり「ブロッコリーは茎まで」を実感しました。
ブロッコリーの栄養のはなし


ブロッコリーは、体にうれしい栄養がぎゅっと詰まった緑黄色野菜です。
ただ「体にいい」だけだとイメージしにくいので、それぞれが何をしてくれるのかで見てみましょう。
- ビタミンC:お肌の健康維持に
- ビタミンK:骨の健康に
- 葉酸:細胞の生まれ変わりを支える
- 食物繊維:体のお掃除にかかせない
しかも、茹でた状態でも100gあたりで、ビタミンCは1日の推奨量の約半分、ビタミンKは目安量に相当、葉酸も約半分が摂れるとされています(出典:日本食品標準成分表・厚生労働省の食事摂取基準)。
ビタミンCや葉酸は水に溶けやすく、ゆで汁に逃げやすい性質があります。
でもこのパスタは煮汁ごと食べるので、逃げた分もソースの中。旨みも栄養も、器の中にちゃんと残ります。
くたくたに煮るからカサも減って、1皿で150g、1日の野菜の目標350gのほぼ半分が、気づけば食べられているんです。



「野菜を何品も作らなきゃ」と気負わなくて大丈夫。疲れている日は、これ1皿でも十分がんばったことになります。
ブロッコリーは2026年から「指定野菜」になりました
ニュースで見た方もいるかもしれませんが、ブロッコリーは2026年4月から、新たに「指定野菜」に加わりました。
指定野菜とは、全国的に流通していて消費量が多い(もしくは今後多くなることが見込まれる)野菜のこと。
つまり「私たちの暮らしに欠かせない大事な野菜」として、農林水産大臣が定めているものです(出典:農林水産省)。長く親しまれてきたブロッコリーが、あらためて「大事な野菜」として位置づけられた、ということですね。
「指定野菜」ってもっと詳しく知りたい方へ
指定野菜は、消費量が多く国民生活に重要な野菜として国が定めるもので、価格が安定するよう供給の仕組みが整えられています。ブロッコリーの追加は、消費量や栄養面でのニーズの高まりを受けたものとされています。より詳しい制度の内容は、農林水産省の公式サイトでご確認ください。
よくある質問
- 冷凍ブロッコリーでも作れますか?
-
はい、作れます。冷凍ブロッコリーは下ゆで済みのものが多いので、生よりも煮る時間が短くてすみます。その分、加える水分(ゆで汁や水)を少し減らすとちょうどよくなります。もし水っぽくなっても、加熱を長めにして飛ばせば大丈夫です。
- 茎は捨てなくていいの?どう切ればいいですか?
-
茎は捨てずに使ってください。周りのかたい皮を包丁でそぎ取ると、中はやわらかく、ほんのり甘い部分が出てきます。小さめに切ってつぼみと一緒に煮れば、くたくたのソースに溶け込みます。ブロッコリーを丸ごと使えるのは、このレシピの気持ちいいところです。このパスタ以外で使うときも、ニンジンのように使うとだいたい間違いないですよ!きんぴら、ヒジキの具など、和風にもOKです。
- 子どもでも作れますか?食べやすいですか?
-
火を使う工程はありますが、切って・炒めて・潰すだけのシンプルな作り方です。くたくたに潰したソースは、房のもさもさした食感が苦手なお子さんでも食べやすいと思います。マッシャーで潰す工程は、お子さんと一緒にやると楽しいですよ。
また、子供が調理に失敗する時は、調理器具の大きさに負けてのことが多いので、心配なときは小さ目のフライパンを使用すると失敗しにくいかと思います。その時は量も減らしてくださいね。
まとめ:ブロッコリーを「主役」にする一皿
ブロッコリーソースのパスタ、いかがでしたか。ゆでて添えるだけだったブロッコリーが、くたくたに煮て潰すだけで、1皿の主役になります。
しかも茎まで使えて、煮汁ごと食べるから栄養も逃さない上にたっぷり作れます。
1皿で1日の野菜のほぼ半分が摂れる、頼もしい一皿です。
今夜のごはんに、あるいは次にブロッコリーを買ったときに、思い出してもらえたらうれしいです。
品数をそろえられない日でも、これ1皿あれば大丈夫。できない日でも、それでいい、となる1皿をいつも目指しています。
このレシピは、TUF『旬のお野菜とどけ隊』(南相馬市ブロッコリー回)で野菜ソムリエ・武田都がご紹介したものです。福島の旬の農産物と、簡単アレンジレシピをお届けしています。
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