縛るルール・許すルール
講座とかレッスンとかに出た後に思うことが多いこと。
何かを防ぐ・しないために○○しようというよりも、なりたい状態になるためには○○しよう、という話がしたい。
恐れから行動を縛るルールより、現状を認めて、前に進むためのルール。
食べ物のことを仕事にしていると”You are what you eat” 「あなたの体は食べたものでできている」という言葉をよく聞く。
体は食べたもので作られていくから、食べ物をきちんと選ぼう、という話をするときに引き合いに出てくる言葉ですが、この文章が現在形で書かれている意味は重い。
You are what you’ve had:あなたの体はこれまで食べたものでできている
の方が、消化吸収されて効果を発揮する体の仕組みとしては適切なのでしょうが、そうしていない。
もちろん未来に食べるもののことでもない。
what you eat, 今現在取っている食習慣にフォーカスが当たっている。
人の体は入れ物。
中身は何だろう、心、でしょうか。時間でしょうか。
許すルールと勇気がいる話
こないだ読んだ、健康生活研究所の岡田麻紀さんのブログに書かれていたことに、すごくぐっときた。
かつての私と同じように、自分でつくった自分ルールによって、美を諦めている人がとても多いということを、講演会等で女性の方にお会いするたびに気付かされます。「私はもう歳だから」「今さら綺麗になれない」「私はもともと美人じゃない」「あなたは特別で、私はなんの能力もない」というようなことをおっしゃる女性の方がとても多いです。そして、それと全く同じことを、私は長年思っていました。ですから、そのようにおっしゃる方のお気持ちが痛いほどよくわかります。岡田麻紀 【美容コラムvol.7】美容とは勇気のことである
岡田さんはかつて摂食障害と肥満に悩んでいました。
摂食障害と肥満は体に現れる症状で、やり方次第で改善することができるものですが、その後岡田さんが手間取ったのは、自分の女性性を認めてあげるコトだったこと。
彼女のブログを読んでいると、その例がいくつも出てきます。
肥満や摂食障害までいかなくても、この自分の女性性を背負いきれなくて困ったことになっている人の数は多い。
【例】自分の下の名前で自己紹介できないことが発覚した相談者さん
ジェーン・スーのチャット相談室/彼氏いない歴=年齢の29歳「どうしたら彼氏ができる?」(1)
ジェーン・スー: 正直なところ、女として見られたい? 見られたくない?
山口さん: 今は見られたいですかねえ。
女としての価値を見いだされないで、このまま生きていくのは辛そうかなと。ジェーン・スー: 見いだされないというより、見いだせさせないようにしてるって感じはしますけれども…。
山口さん: 長年の、慣れがそれを染み出させちゃってるみたいで。
ジェーン・スー: 確かに習慣は恐ろしいですよね。
自分のなかに少しでも女性としての魅力を他者に認めてもらいたいという気持ちがあるならば、
残念ながら、自分から女性であることを表明していかなくちゃいけないんですよ。
自分が認めていないものを、他人に認めろというのは酷な話です。
ここでジェーン・スーさんが言っていることと、岡田さんの言っていることがリンクする。
美容の「容」という漢字の語源は、「姿」「容姿」というもの以外に、「聞き入れる」「許す」(例 受容・許容)というものがあるそうです。ですから、美容のためには、「自分の声を自分で聞き入れる」「自分ルールで縛り付けずに許してあげる」ということが大切だと私は思っています。岡田麻紀 【美容コラムvol.7】美容とは勇気のことである
美容とは、外見である体を美しい容器にすることだけではなくて、美しさを容認することも含まれている。
病は気からですが、美容もテクニックより心構えから。
暗いメイク上手よりはつらつとスッピンを受け入れるところから。
縛るルールと許すルール、一見すると縛る方が大変そうに見えますが、実際は許すルールの方が勇気がいる。
でも勇気を出してみると…
私が勇気を出してみてわかったこと。それは、周りの人は、びっくりするほど私のことを気にしていない、ということです(笑)
岡田麻紀 【美容コラムvol.7】美容とは勇気のことである
この拍子抜けするような結論が、ものすごく腑に落ちた!すごく納得。
今年は「できるだけ新しいことをやる」と決めている1年ですが、自分ルールで辞めていたことをたくさん見つけてしまった1年でもあります。
そういう時期だったからこの記事にぐっと来ちゃったのだと思う。
結論:自分ルールって、本当に自分にしか効果がない。
岡田さんの書く美容コラムや健康コラムは、○○したら痩せるなどのテクニックではなくて、その一つ手前の精神状態のことが書かれていることが多いので、運動や美容になかなか一歩踏み出せない人におすすめです。
運動ができない(と思ってしまう理由)と何をすればいいかの話など、とても参考になりました。運動したくなりますよ!
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