DOP認証って何?おいしいトマト缶を見分ける手がかり

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DOP認証トマト缶
DOP認証トマト缶

DOP認証トマト缶

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ちゃんと作られているものには印がついてる

とある、ここ数年食べたピザどころかここ数年食べた物の中ですら「おいしかったものランキング」上位に来るピザ屋さんで見せてもらったトマトピューレの缶詰。

おいしいものはきちんと品質管理と保証がされている…というお話を伺っているときに出てきました。

オリーブオイルやトマト缶って、今はほんとにもー数限りなくあって、どれがおいしいのかなにがなんだか分からない。値段の差はなんだろう。

そんな時は、EU物については「D.O.P」が付いてるかどうか?を目安にしてはいかがでしょう。
しかし私たちがあまりよく見ていないだけで、製品には消費者に少しでも理解してもらおうと様々な認証ロゴがついていたのを、この缶を見せてもらってわかりました。

今回はそのD.O.Pロゴについてざっくり書いていきます。

 

さっそく表示を見てみましょう

大きな字でなんて書いてあるかというと、品名と産地。

「サンマルツァーノ種トマト、アグロ・サルネーゼ・ノチェリーノ地域産」

このエリアはサンマルツァーノ種トマトの特産地です。もう少し掘り下げると

アグロ・サルネーゼ・ノチェリーノ地域と言うのは、ナポリ、サレルノ、アヴェッリーノの三都市と結ぶ▲エリアのことで、ちょうど真ん中ぐらいにある街の名前がサルノ。

場所で言うと、

イタリアをブーツにたとえたら、甲側の足首のあたりです。(グーグルマップへのリンクです)

 

その産地や品質の表示が確かに正しい、というのをEUが保証するのが、そのあとに見えるDOP認証です。

トマト

地名を冠にするためには許可が要る

D.O.Pとは

“Denominazione di Origine Protetta”

の頭文字の略語。

日本語だと、原産地保護呼称とか、原産地名称保護制度と呼ばれています。

どういうことかググってみました。

「イタリアワイン、チーズなどの伝統的食材に対し、品質管理と産品保護のため地域を指定した上、基準をみたすものにのみ特定原産地の名称を付して販売することを許可する制度。」
(wikipediaより

ある地域に特色ある食品がそこで生産されたこと、

しかもきちんとした品質管理をされた上で生産されていること

を保証する制度です。

産地さえ合ってればいいってもんじゃない

なんでこんなことが必要かと言うと、

輸入加工食品の場合、食品が最終的に加工された国の名前が、原産国として表示してあります。
例えば、農畜水産物を輸入して、国内で味付けをした場合、最終的に加工されたのは日本なので、原産国の表示はされません。製造業者の欄には、味付けをした業者の名前が表示されます。
一方、農畜水産物を輸入して、小分けや袋詰めをした場合、国内では加工していないため、この農畜水産物を生産した国が原産国として表示されます。(農水省のページより)

つまり、イタリア産サンマルツァーノ・トマトを使ったピューレでも、日本で味にかかわる最終加工をされたらそれは日本産になるということ。

例えば薄めて水増ししたり、日本向けに勝手に味を変えたりすることなどが想像できます。

そういう可能性を排除するために、原材料の栽培から収穫、加工、缶詰・瓶詰め加工に至るまで、すべての製造工程をその土地で行っていることを保証するのがこのDOP認証です。

材料も手順もぜーんぶイタリアそのままに作りました、のお墨付きです。

 

生産・加工の場所は確かだ。あとは品質

さらに特産品というからには、その味のクオリティも一定以上を超えてキープしなくてはならない!というハードルもあるのです。

あんまりたとえは良くないかもしれないけれど、

出生地が○○県だから○○県民だと言うのと

○○県に生まれたことはもちろんのこと、ずっとその土地の小中高に通っていて、しかも通っていたのは一番いい学校で優秀な成績で卒業しました、っていうのとの違いでしょうか。(人間に例えるのはちょっとエグいかもですが、野菜は育ちが結構モノをいう気がするので許して下さい)

ヨーロッパは本当にこういうのが厳しくて、このイタリアのDOP以外にも、EU各国で同じような原産地保護対策がされています。
(それぞれ微妙に呼び方が異なるので、それらをまとめて地理的表示制度、って呼ぶことも)

ワインとかオリーブオイルとか、ほんとに多種多様に。

サンマルツァーノトマトは、イタリアでも希少品。

ネットで調べると種が日本のものもたくさん出てくるのですが、きっとこれは品種改良されたもので、原産のホンモノとは違うものなのでしょう。

DOP認証トマト缶

DOP認証トマト缶

シリアルナンバーは、生産数が限られていることや、なにかあったら追跡できる証。

左の太陽のようなロゴは、イタリア政府のD.O.P認証ロゴ。

そして右上に見えるトマトのロゴは、D.O.P認証を取ったサンマルツァーノ組合のロゴ。

トマト缶にかぎらず、オリーブオイルなんかもD.O.P認証を取る組合ごとにこうしたロゴを作って付けてたりしてます。

イタリアのDOPを取っている食品一覧はこちらでガイドブックがダウンロードできます!思ったより少ない。

日本で○○産××をうたうのよりも、ものすごく厳しい基準だなーと調べているうちにしみじみと感じました。

ネットでかうなら”DOP”を検索ワードに入れると見つかりやすい。イタリア食材専門店だとお取扱があるようです。

 

おいしいトマト缶で作ったピザ

ペコリーノのピザ

そんなこだわり素材を使ったピザがこれ!

こちらのお店では、毎回こんなふうに使っている素材の説明をしてくれます。

チーズのことや、バルサミコのこと。野菜のことや、その野菜を育てるために使った肥料の調達方法まで。

それを聞きながら出てくる味を想像して期待を膨らませる…本当に毎回ワクワクします。

 

 

石窯ピッツア ペコリーノ
岩瀬郡鏡石町本町274
0248-62-3225
定休日:日曜日~水曜日(木・金・土のみ営業)
駐車場:店前に4台

独り言p.s.  “Denominación de origen protegida”はスペイン語かな。

DOP認証トマト缶

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この記事を書いた人

野菜ソムリエ/アロマテラピーインストラクターの主婦。「リラックスした状態こそ一番いい自分が出せる」「いい香りに浸りながら不安にはなれない」「穏やかな心はシンプルな食生活から」の思いで、簡単・手軽に楽しく暮らせる方法を発信しています。詳しいプロフィールはこちら

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