GWまっただ中、私は小片付けをしています。主に捨てる作業。
断捨離と言えるまで行かないところが悩ましい。
そんな中、以前もらったバヌアツの新聞を見つけました。
2014年1月に、バヌアツの自然を守る会の方が、現地の大学生アーティーさんを福島に招聘し1ヵ月間の研修を行いました。
それを聞いた時、ぜひあちらの新聞を見たいとお願いして持ってきてもらったものです。2013年12月末の新聞。
バヌアツの言語はビスラマ語ですが、英語とビスラマ語が混じって使われていました。
ふむふむと読み進めていくうちに気付いたのは、物価の高さ。
バヌアツの通貨、バツは1バツ=1円程度。
7万キロ走行の三菱車が160万バツ、12万5千キロで130万バツ。
日本年に換算しても高いな~という印象ですが、ここは月収1万円前後の国です。
日本の平均月収が30万と考えると、この数字を30倍ぐらいにしないと買えないということは…
130万×30=3900万!!
実際はこんな単純計算ではないかとは思うのですが、それにしても高い。
島国で輸入に頼る途上国だから高いだろうとは思っていましたが、新車ではなく中古車でこの価格。
日本で家を買うようなものかと思ってびっくりしました。
広告がとても多かったのが携帯電話と、小さめの家電。
携帯が1900バツ(×30=57000 機能はちょっとわからないです)
電気ポットが2900バツ(×30=87000)
ガス台 39900バツ(×30=1,197,000)
冷凍庫39,800バツ(×30=1,194,000)
冷凍庫は日本国内の価格とほぼ変わらないような気もします。月収は違うのに。
木製2段ベッド 44,900バツ(=1,347,000)
何度も言いますがこれは平均月収1万円の国の新聞広告。
先生や公務員になると比較的月収が上がり、倍ぐらいはなるとの記事も見かけましたが、それでも手が届くとは言い難い価格です。
バヌアツに限らず貧富の差が激しい国ではよくある光景なのでしょうが、買えないものがたくさん載っている広告を見続ける気持ちはどんなものなのでしょうか?
自分がもしバヌアツ人だったとしたらここまで手が届かないと、もうモノを所有することは自分と関係ないなと思ってしまえ…るかどうか自信がない。
そんなことを想うのは、かつて学生時代にファッション広告と10代女性の自尊心の関係について調べたことがあったからです。
80年代~90年代初頭のアメリカのファッション広告は、モデルの多くが白人女性で、黒人・ヒスパニック・ましてやアジア人女性が登場することはとても少なかった。
その割合と連動して、拒食症や摂食障害を患う10代女性の数は、白人が圧倒的に多いというデータが出ていました。
「努力すれば手に入りそうに見えるありもしない現実」を理想として努力するだけならいいのですが、到達できない自分を責めて自尊心が低くなり、結果病気になってしまうという現象です。
その後モデルの人種バリエーションが増えた後はどうなったかというと、今度は黒人・ヒスパニックでも摂食障害を患う人の数は増えたのだそうです。(ただそういったデータを受けて、ファッションモデルに現実のリアリティを求める動きや、過剰なフォトショップ加工を規制する動きも出ています)
その一方で、バヌアツはかつて幸福度が世界一と言われた国。
その満足感はどこから来ているのか?
ja.wikipedia.org
バヌアツってどんな国?って今回チャリティーイベントのお話をするたびによく聞かれたのですが、もしこの辺をもっと自分でクリアにしていたらよかったなーと、今になって思います。ちょっと後の祭りだけれど。
今度、岡田麻紀さんに聞いてみようと思います。