英検1級のライティングと基本構成が一緒
先日、カメライター・ブロガーかさこさんのセミナーに行きました。ブログの書き方を教わりに行って、自分の性格の癖までも見つけられたというとてもためになったセミナーです。
その後彼のブログでアップされたブログ文章の書き方についての記事を読んでいたら、あらこれ、英検1級ライティング対策に絶対役に立つ!これできたら合格がかなり近くなる!記事を発見。
ブログ文章を生き返らせる!ブログ文章添削講座3:ブログ文章の黄金パターンで書け!
一生懸命、ブログを書いているのに、なぜかあまり反響が少ない・・・。なぜかあんまり伝わっていない・・・。そんな方のためにネット上で添削事例を紹介。私ならこう...
kasakoblog.exblog.jp
日本語文の添削のため文章構造だけにポイントを当てていて、とてもわかりやすくなっています。
以下かさこさんの記事を引用しつつ説明しますが、上の記事を読むだけでも十分ライティングのコツが書いてありますのでぜひご一読を。
イントロで今回の論点をはっきりさせていない
私は2010年に英検1級を取得しました。テストでは200語程度の小論文を書きます。決められたお題(「都市化は日本社会に好影響を与えたかどうか?」等)について自分の意見を書いていくわけですが、書く際の条件として
イントロ+3段落+結論の5段落構成でかくこと
が指定されています。この時点でかさこさんの提唱する書き方そのもの。
ブログ文章の黄金パターンとは、
:疑問形のタイトル:答えをズバリ本文の早めに書き、
:その理由を2~3個に分けて解説する
:結論というものです。
「答えをズバリ本文の早めに書き」というところですが、これはイントロに該当する部分かと。
そのイントロがまずくて残りの段落がぐだぐだになってしまうのが日本人の英文ライティングです。
一見、賛成の意見も反対の意見もどっちも組み入れた公平で豊かな視点の文章に見えるのですけれど、結局書いている人は何を思ってどんな意見を持っている人なのかがはっきりしない。
今書くべきなのは小論文、書き手の個人的な意見です。状況の概観とか、分析ではない。
極端な話、都市化に不賛成で原始時代にもどるべきだという論点であったとしても、構成とか理由付けがしっかりしていて、文法が間違ってなかったら点が取れる。
意見と、それをサポートする根拠がしっかり組み合わさっていないことが一番の問題です。
200語で書かないといけないので、イントロに割けるのは大体2~3文ぐらいです。そうするとイントロ構成は
- お題に対してまずはYESなのかNOなのか立場をはっきりさせる
- どうしてその立場をとる根拠があるのかを述べる
- 以下○○の視点から理由を○個挙げる
と述べるようになります。これをかさこさんが書くととてもシンプルで、
精油はどこで買うの?
というタイトルで疑問を投げかけ、
アロマテラピー専門店です
という答えを書いた後、
なぜアロマテラピー専門店がよいのか、
その理由を書けばよいわけです。ただこの元の文章。
よく読めば理由を書いているのですが、
読み手にとってこれが理由というのがわかりにくい文章になっています。そこで「>ーーー<1」と書いたところに、
なぜアロマテラピー専門店がよいのか、
理由は2つあります。
といったように、読者にわかりやすい文章を入れます。
書く文章について同じ結論に達しているのですが、かさこさんの場合は「どうしたら読みやすいか」という視点なのがポイントです。
理由と根拠のパラグラフに自分がいない、関連がない
理由と根拠を3段落ぐらい使って書いていくのですが、ここでありがちな間違いは、
- 根拠や事実だけ書いちゃって、自分の意見を入れ忘れる
- 並べた理由に関連性がない
1つ目については、さっきの都市化の例で言えば、空気が汚れてとか貧富の差ができてとか書くのですが、肝心の「…で、それをどう思うの?」を書き忘れてしまうのです。
特に受験者は長文読解問題を多数解いてきているので、その手の語彙は豊富なため、けっこうスラスラかける部分。だけど自分が都市化について考えたのはこれが初めてだったりするという盲点!…で、スラスラ書いているうちにそこを書きこぼします。
もっと悪いとスラスラ書きすぎて量が膨らみ、3段落の予定が2段落になってしまう。情報量は多くても、得点的には段落数を満たしていない方が低評価になります。
どんなに書いても読んでいる人が「…で?」となると低評価というのは、ますますブログと似てるな…と書きながら今しみじみ。小論文でもブログでも、読み手はいろんな事実を踏まえた上で、書いてる人がどう判断したのかが知りたいのではないかな?と思います。
2つ目については、まずはかさこさんの例から:
その上で、
理由1:日本はどこでも売っているけど、
ヨーロッパでは処方薬として出される管理が難しいものなので、
ちゃんと管理・保管している専門店がよい
理由2:自宅での保管方法も難しいが、
専門店ならお店の人に聞ける
と書けば、なるほど!と思う記事になるわけです。
理由1と2はどちらも管理をキーワードにしてるけど、買う→自宅という実際の購入の流れも踏まえて専門店がいいと言ってますよね?こういう段落が書けたら本当に高得点取れると思います。
限られた時間で、ほぼ考えたこともないことについて小論文を書くので、たいていは力技で思いついたことを思いついた順に書いてしまうのですが、支持意見と批判とは混ぜない方が高得点取りやすいです。
かさこさんの例では、一貫して「専門店がいい」という立場で話をしています。これが本当に必要なテクニック。そういうイントロで始まったから当たり前だろう、と思いがちなのですが、「雑貨屋はだめ」と批判することで、間接的に専門店がいいと書くこともできます。そして書いてしまいがちなのです。
長い文章ならそれもアリなのかもしれませんが、200語の中でいきなり相手の批判を出されても、意識が飛ぶばかりで力強い論理性は出せません。高度な文章力まで必要になってきます。
それよりは支持なら支持でその理由を並べていく方が、論理性も、書き手の意思も伝わります。もちろん批判の時は批判だけ。そこに礼讃を入れると弱くなります。豊かにはならない。
↑私はブログ経験は浅いので、これがブログでも適応されるものなのかどうかはわかりません。機会があったら、ぜひかさこさんにご意見伺いたいところです。
最後に
結論部分については、英検の方はイントロで書いたテーマをもう一度なぞって、自分の立場がブレてないことを証明すれば十分と言われました。ブログの方は、ここでもう一度読者の方に具体的なことをお伝えするようです。
私はライティングが本当に苦手で、いつも足を引っ張ってました。合格するまで4回受けたのですが、不合格の3回はぜんぶ平均点以下、以下どころか半分の回もありました。
そこでなんとかしなくちゃとネイティブの添削を受けて大幅修正したのが、今回書いた部分です。ニュースもふつーに見てるし、課題についても理解はしているのですが、意見がない。相手に届くか気にしない。\r\n要は自分の立場をはっきりさせずに、チラ見した一般論をダラダラ書いてただけだったのです。そこを直したら、平均点を超えた得点ができました。
結構苦労したことだったので、かさこさんの日本語添削を見た時になんかフラッシュバックが起こりそうでした(笑)日本語の時点でこう書く癖をつけてたら、もっと簡単に向上すると思います。
私もわかりやすい文章を心がけます。